こんにちは！
名古屋駅前ファースト歯科・矯正歯科 院長の竜です。
マウスピース矯正を終え、素敵な笑顔を手に入れたはずなのに、奥歯に食べ物がよく詰まる…。
そんなお悩みをお持ちではありませんか？
実は、これは決して珍しいことではなく、 マウスピース型矯正装置の治療後の患者さんからよく聞く悩みとして「奥歯に食べ物がよくつまる」というのがあります。
今回は、マウスピース矯正後に奥歯に食べ物が詰まる原因と、その対策について詳しく解説していきます。
なぜ奥歯に食べ物が詰まるの？
マウスピース矯正後、奥歯に食べ物が詰まる原因は大きく分けて2つあります。
隙間がないケース
奥歯の鼓型空隙の増大
歯と歯の間にある三角形の隙間が大きくなり、食べ物が溜まりやすくなります。
これは、矯正治療によって歯の位置が変わることで起こることが多く、「ブラックトライアングル」と呼ばれることもあります。
なぜ大きくなるのか？
歯の移動：矯正治療で歯を後ろに移動させると、歯と歯茎の境目がV字形に開いてしまい、このV字形の隙間が鼓型空隙です。
歯周病: 歯周病によって歯を支えている骨が吸収されると、歯が長くなり、鼓型空隙が目立ちやすくなります。
加齢: 加齢に伴い歯周組織が退縮し、歯が長くなることで、鼓型空隙が大きくなることがあります。
コンタクトのずれ
以前から歯に詰め物などがある場合、矯正治療によって歯の位置が変わることで、詰め物と歯の間に隙間ができ、食べ物が詰まりやすくなります。
詰め物との関係: 矯正治療によって歯の位置が変化すると、既存の詰め物との間に隙間が生まれやすくなります。
二次う蝕の原因: 隙間に入った食べ物が腐敗し、二次う蝕（詰め物の周囲の歯質が溶けること）を引き起こす可能性があります。
修復物の破損: 矯正治療中の力がかかり、詰め物が割れたり、はがれたりすることがあります。
わずかに隙間が開いているケース
IPRの空隙
歯を動かすために歯と歯の間を少し削るIPRによって、わずかな隙間が残ってしまうことがあります。
※IPRとは: Inter Proximal Reductionの略で、歯と歯の間を削ってスペースを確保する治療法です。
隙間が残ってしまう大きな理由としては、
削りすぎ: 計画よりも多く削ってしまうと、隙間が大きくなり、食べ物が詰まりやすくなります。
歯の動き: 矯正治療中に歯が予想外の動きをした場合、隙間ができてしまうことがあります。
抜歯空隙の再開
歯を抜いた後の隙間が完全に閉じきらないことがあります。
リテーナーの使用不足
リテーナーの使用が不十分な場合、歯が元の位置に戻ろうとすることで、隙間が開いてしまうことがあります。
奥歯の隙間の解消方法
これらの原因によって生じた奥歯の隙間は、完全に解消するのは難しい場合もあります。
しかし、以下の方法を試すことで、改善できる可能性があります。
歯科医院での相談
原因や状態によっては、歯科医師に相談し、詰め物の調整や再矯正など、適切な治療を受けることが必要です。
詰め物の調整: コンタクトのずれが原因の場合、詰め物を調整することで隙間をなくすことができます。
再矯正: 歯の移動が原因の場合、再矯正によって歯の位置を微調整し、隙間をなくすことがあります。
インプラント: 歯を失ってしまった場合、インプラント治療によって歯を補い、隙間を埋めることができます。
矯正装置の再装着: リテーナーの使用不足で隙間ができた場合、矯正装置を再度装着し、歯の位置を修正することがあります。
歯周病治療: 歯周病が原因の場合、歯周病治療を行い、歯周組織の再生を促すことで、隙間が改善されることがあります。
まとめ
マウスピース矯正後、奥歯に食べ物が詰まるのは、決して珍しいことではありません。
原因は様々ですが、歯科医師に相談し、適切な処置を受けることで、改善できる可能性があります。
また、日頃から丁寧な口腔ケアを心掛けることも大切です。
この記事が、あなたの悩み解決の一助となれば幸いです。
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